5安楽椅子探偵ON STAGE 妄想捏造編

5
「それに、安夫さん」
男の呼びかけに
「え?呼んだ?」
安夫があわてて飛び起きた。

「あなた、毒針が刺さった時、何も言いませんでしたね」
「は、はい」
「普通、何かが刺さったら、『あっ』とか『痛い』とか言うものです。背中になんか当たったら、体重かけていないので、すぐ立ち上がるはずですよね」

「うん、うん、そうかもなあ」
笛美が頷く。

「実は、田辺さんは、もっと深く突き刺していたのです。金山さんが『きっかけ出てますよ』と安夫さんを押した時、長い、長い腕を伸ばして、椅子の下お尻の下にブスッと刺したのです」

「そんな鑑識結果は、ありませんよ!ありませんよ!」
鑑識員が声を張り上げた。

「必殺だ!必殺仕事人だ!仕事人だ!」
安夫は何故か嬉しそうだ。

「というより、異常体質じゃないか?田辺、お前エイリアンだったのか?」
平野も何故か喜んでいる。

「お尻の下からブスッとやられ、安夫さんは、声を出す暇もなかったのです!」

「ありえない!そんなコントみたいなことあるわけないじゃないの!こんな嘘つき裸男、早くつまみ出してよ!」

楽太が拗ねだした。
「なんだよう。安夫殺しばっかとりあげやがってさ。俺の殺しは、置いてけぼりかよ」
「あら、まだ生きてたの?」
「拗ねない。拗ねない」
「いいから、いいから、あんたは大人しく死んでなさい」
長田、駒川、守口に言われ、すごすごと引き下がるしかない楽太だった。
プロフィール

ひらたま@でんぷん

Author:ひらたま@でんぷん
山口県在住 
女性(若くないです)
O型、蠍座
八丁堀の七人と、子連れ狼の大五郎が好き

最新記事
カテゴリ
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ
FC2 Blog Ranking

検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR