7幸村伝説殺人事件

その7


第三章 裸探偵ひら登場! 

「犯人はこの中にいる」

ひらの台詞に、みんなは訳も解らず、あっけにとられている。

「まず、第一の殺人。青山は密室で殺された。推理小説の世界では、密室殺人の場合、たいがい、一番『最初』に部屋の中に入った者、もしくは一番『最後』に部屋に来た者が犯人だ!」

「なにーーーーーーー」

のけぞる皆を前にひらは説明を続けた。

「そして、第二の殺人。うさぎさん殺し。これはカムフラージュだ!。同じような『怪我を負っても死ななかった者』それがが犯人だ!」

「なにーーーーーーー」

「そして、一番重要なことは、主役、ヒロインの次に出て来て、一番温厚そうな人物!それが犯人だ!」

「なにーーーーーーー」

「このすべてに当てはまるのは、『お師匠さま』あなただけだ!すべての謎の答えは、すべてあなたにつながっている!」

ひらの馬鹿げた説明を聞きつつ、お師匠さまは静かな笑みをたたえていた。
「ひらさん、あなた、サスペンスドラマの見すぎですよ」
みんなもあっけにとられていたが、その沈黙を破った人がいた。

ナタまめだった。

「青山さまの殺された部屋、確かに鍵は部屋の中に落ちていました。しかし、ひらさまが「ん?」といわれた時、変だと思いました。なぜなら、ドアの破片が鍵の下にあったからです。これは、ドアが破られた後、その上に鍵が置かれたということです。お師匠さまは一番最初にドアを破り、鍵を置き、密室に見せかけたのです」

「そんな描写なかったぞー」
「アンフェアだー」
「だいたい、登場人数多すぎるし、場所の位置関係が全然イメージできん」

「人間が書けていない」

との声が聞こえてきた。
が、ナタまめは無視した。

青いお月さん雲の窓
かげに隠れて石を討つ
うさぎ引き裂き 耳叩き
首がなくては食えませり
首よ首、首、首どこじゃ……
首よ首、首、首どこじゃ……

「このわらべ歌のせいで、青山、うさぎ、あきひの順番で殺人が起こったと私たちは勘違いしていた」
「何が勘違いだというんだ?」

「それは、本当の犯行の順番です。青山、あきひ、うさぎだったのです。うさぎさまの前に、もうあきひさまは殺されていたのです」

「でも、トイレであきひの声を聞いた時、お師匠さまもそこにいた。あきひはまだ生きていた!」

「本当にそうでしょうか?」
「ああ、二人とも、声を聞いたさ」

「しかし、それが録音されていたあきひさまの声だったとしたら?」

「何?録音だと!!」

「録音されたあきひさまの声が流れていたとしたらどうでしょうか?蘭さまと万さまが駆けつけていた時にはもう、あきひさまは死んでいたんじゃあないんですか!」
「!」
「!」
「そうすると、お師匠さまのアリバイは崩れまする」
ナタまめはうなだれた。

「そして……あきひさまと二人きりになれるチャンスがあったのはお師匠さま、あなただけです!」

ナタまめは、お師匠さまを見つめたが、彼ははあいかわず、笑みをたたえたままだった。ナタまめは続けた。

「そして、このうさぎさまのダイイングメッセージです。彼女は、ここに来てハンドルネームと顔と本名が覚えられないと嘆いていました。この『ツマル』の文字を横にして裏返しにして見てください。うさぎさまは苦しい息の下から、見たまんまを書いたんです……。」

お師匠さまの薄い髪が揺れている。

「『志村けん』に似たあなたを見て……『シムラ』と!!!」

「なにーーーーーー」

「しかし、証拠がなかろう。あなたたちのはすべて憶測にしかすぎん」
語り口調は穏やかだったが、しかし、お師匠さまの笑み不気味だった。

ナタまめは押し黙った。
しかし、またしても、ひらが大声をあげた!

「証拠はある!!」
プロフィール

ひらたま@でんぷん

Author:ひらたま@でんぷん
山口県在住 
女性(若くないです)
O型、蠍座
八丁堀の七人と、子連れ狼の大五郎が好き

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