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3狙われた看板娘


源吾は、北町奉行所の同心部屋に入るとすぐ、松井兵助をひっつかまえ、耳元で囁いた。

「えー恋文の代筆!」
兵助は大声をあげた。源吾は慌てて、「しー」とひとさし指を口にあてたが、時すでに遅し。同心たちの目は一斉に源吾に集中した。

「なんで、俺が、そんなことをしなきゃならないんですか?」
憤る兵助をなだめすかせるように、源吾は頼む。

「だから、言ったろ。恋敵が多いんだよ、そいつらを出し抜くためには、ここは、一つ、知性で勝負しなきゃ、なんねえんだ」

「全然、答えになってません!」
兵助はあきれたように首をふるが、源吾は、更に食い下がる。

「だから、お前は、頭がいいし、文字もきれいだ。お願いだから、力を貸してくれよう。あ、一郎太、お、お前も手伝ってくれ。な、な。そのお前の若い力を俺に貸してくれないか」
源吾は、ばれたら仕方ないとでも言うように、古川一郎太にも話の矛先を向けた。

「え?ぼ、僕は、恋とか、愛とか、全然わかんないから、お、お役に立つことはできないと、お、思います」
一郎太は、顔をひきつかせながら、手を顔の前で振った。

そんな三人のやりとりを、横目でみながら、花田孫右衛門は、内職の楊枝作りに励み、磯貝総十郎は、「また源吾のやつ、ふられるくせになぁ」と仏田八兵衛に声をかけた。

「まぁ、人を好きになるのは、まぁ、人として当然のことだし、まぁ、いいじゃないすか。わたしたちは、まぁ、見守ってあげましょうや」
八兵衛は、ほほえましく三人を見て茶をすすった。

テーマ : 時代劇
ジャンル : テレビ・ラジオ

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ひらたま@でんぷん

Author:ひらたま@でんぷん
山口県在住 
女性(若くないです)
O型、蠍座
八丁堀の七人と、子連れ狼の大五郎が好き

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